朱の蝶

「・・・
 本当は、夕食だって
 作るつもりでいたのに・・」

ほんま、私、ドジやわ

一時間でいいから
時間が戻ればええのに・・・

「チカ、何、謝ってんだよ
 お前は、家政婦でも何でも
 無い、寧ろ、客人なのに
 俺に気を遣うこと無い
 
 風呂の用意も飯の用意も
 お前の仕事じゃない
 気にすんな

 シャワー浴びるわ」

浴室へ向かう弦に、私は言う

「しちゃ駄目かな?
 
 弦の身の回りの事、私
 お世話したいの・・・

 なんて、本当は私
 掃除は好きじゃないし
 料理だって得意じゃない

 大した事はできないけど
 それでも、貴方の為に
 何かしたい

 この気持ちは、迷惑?」