朱の蝶

「でっ、いつおばちゃんと
 仲良くなったんだ」

「えっ・・・」

上着を脱いで微笑む、弦。

「その服、買ったのか?」

「うん、これは・・・」

私は、全てを弦に話した。

「ああ、それでお兄さんに
 よろしくってわけか?」

「うん、そう」

「チカ、兄貴いるのか?」

ゴクリッ・・・

私は、唾を飲み込んだ。

「ううん、いない

 咄嗟についた、嘘」

「そうか」

お兄ちゃんは

今はもう、何処にもいない。