朱の蝶

頬を打たれ、痛みが走る。

「アンタ、人の男と
 何してくれてん?」

今度は、頬を叩いた手が痛い

「知らんわ、寝とったら
 男が乗っかってきただけ
 やけど・・・」

「オマエ、何してんねん」

彼女は、男性に枕を投げ付け
蹴りを食らわせて引っ叩く。

大喧嘩が始まる・・・

胸のボタンを止める私の肩に
触れる、友達のニイナ。

「チカゲ、行くで」

月曜日の、朝の街には
似合わない派手な装いの
女の子が二人、駅前に佇む。