朱の蝶

貴方のいない家で私は
貴方の帰りを待ち続ける。

兄の帰りを待っていた少女
の頃を思い出す。

テレビの音が聞こえなくなる
くらい、大きな電車の騒音も
ここでは聞こえない。

静かに、ゆっくりと
長閑な時間が流れていく。

忙しく過ぎる時の中で
必死に生きてきた私は
この場所でやっと羽を
休める事ができる。

でも、ただ、じっとして
いるのは好きじゃない。

私はとり合えず、自宅で
休日を過ごすように、ここで
出来る範囲の家事をすること
にした。