朱の蝶

「ああ、そうだ
 晩飯、何食いたい?」

「ゲン、ご飯の事ばっかり
 気にしてる」

「本当だな」

笑う声・・・

「何でもいいよ
 お任せします」

「おう、じゃあ
 いってくる」

走り出す車、手を振る私・・・

昨夜の雨で地面がぬかっている
所はあるけれど、空には青空が
広がる。

澄んだ空気、おいしい空気を
私は、お腹いっぱいに
吸い込んだ後、玄関のドアを
閉めた。