朱の蝶

私は、洋服を着ながら話す。

「ううん、違うよ
 逃げ出したのは、社会

 私を取り巻く環境から
 逃げて来たの・・・」

「社会・・・」

「そう・・・

 ゲン?

 こんな私でも、いいのかな

 本当に、ここに居ても
 貴方の傍に居てもいいのか
 
 貴方に聞きたい」

見つめあう、二人・・・

こんな私で、いいの?

「俺じゃない
 決めるのは、お前だ

 お前が決めろ」

「ゲン?」