朱の蝶

馬鹿な女・・・

ただ、それだけ・・・

涙を、手の甲で拭う。

私は、こんなにも弱い・・・

片付けられた、食卓

静まり返る室内・・・

夜がしんしんと更けていく

真夜中にうなされる声

俺のような人間・・・

「うわっ」

いつも以上に、長い夢。

死んだはずの男は、何かを
言いたげに俺を見つめる。

覚める事なく、永遠に夢の中
男と見つめあう俺は息苦しく
て堪らない。

その苦痛は永遠に続くかの
ように思えた。