病院恋愛

私の動揺をよそに、


「蒼森さんって、『ユキ』って名前なんですねぇ。一昨日、一緒にいた患者さんが呼んでるの聞いて、初めて知りました〜。」


ポリポリと頭を掻き、『実は昨日はまだ話したくても痛くて余裕なかったんで』と、苦笑しながら話す彼。


「え、う、うんっ。シンプルなの!漢字も空から降る『雪』だし、わかりやすいでしょ。」




「…うん。キレイな名前。」


そう言って、まっすぐと、真剣な瞳で私を見つめる彼。




……………ドクンッ!!






…うわ、


私、の名前が『キレイ』って言われただけなのに、すごく、ドキドキするっ!?


なっ…、なんとか、ごまかさないとっ!!