レントゲン写真を撮って、それから病室へと誘導する。


「朝比奈さん、こちらのベッドに移れそうですか?痛み強くなりそうなら、こちらで体持ち上げますよ?」


彼は私の声に、一瞬、顔をしかめ考えるようにしてから、


「…寝転がれば、なんとか。」


呟くように返事を返した。


私はストレッチャーとベッドを隣り合わせにして接触させて、同じ高さに調節してから、彼をベッドに誘導した。


ベッドにゆっくりと転がり移り、ホッと一息つく彼。


それを見た私も、まだまだやることが山積みだったけど、一先ず安堵した。