病院恋愛

そんなやりとりを聞いていない私はボーッとしていて。


我に返り、気づいた時には心配するリカと二人になっていた。


隼人さんは、会場を見回した限りではいなくて、帰ったようだった。


……チャラい人だったなぁ…。


恋愛初心者の私には絶対無理なタイプ。


…きっと、もうリカ達の結婚式以外では会わないだろうと、そう思っていた。






…パーティーから数日。




学校帰り、少し寄り道をしてウィンドウショッピングをしていた時のこと。


その時は一人きりで、ゆっくりお気に入りの服がないか窓の外から眺めていた。




ふと、私好みのワンピースが目に写った。


アレ、かわいぃ…


「ほしいなぁ…」


でも、ちょっと高いし手持ちが…


……う〜ん、悩む…




「コレが気に入ったの?」




…ふと、後ろから聞こえた男の人の声。




その声に聞き覚えがあるだけに、振り向きたくはなかった…。