病院恋愛

「隼人君っ!!雪に手ぇ出さないでねっ!!」


「そうそう。いくら女たらしのお前でも、こんな純な感じの子をたぶらかそうとか思ったら、…サイテーだよな。」


「えー、たぶらかしてないよ。ちゃんと合意の上の遊びだって割りきっての付き合いだし。」




遊び…




どこまで私の嫌いなタイプなんだこの人…




「あ、雪ちゃんが冷たい目線で見てるじゃんかっ。理人、お前のせいだっ!!」


「事実を述べただけ。更に情報を追加したお前の落ち度でもある。さ、雪さん。マリカと一緒にテラスに行きませんか。座って話しましょう。」


「うん、そうしよ?人気も少ないし。雪、人混みとか苦手だもんね。」


付き合いの長いリカはともかく、理人さんまで気づいてたのか…。


なんか、気を使ってくれて申し訳ないなぁ…。


でも、


「…じゃあ、お言葉に甘えて。」


ここは素直に甘えておこう。


感謝の気持ちを込めて、私は二人に精一杯の笑顔を返した。