「うっ…。」


口から漏れた、苦しげな声。


声の主は、もちろん朝比奈君。


まるで苦虫を噛まされたかのような顔。




…虐めちゃった、かな…?




その姿を見て、つい、可哀想だなと思ってしまい、


「………何か特徴があれば。朝比奈君に似てるとか。」


朝比奈君的には、要注意人物らしいし。


『とりあえず』、用心しておいても越したことないだろう。


結構軽い気持ちで、私は聞いていた。