私は貴方・貴方はあの子・あの子は…でもバラバラな私たち

そしたら…そこには由佳姉さんと隼人がいた。
二人で楽しそうに話している。どんな話しをしているのかは聞こえないけど。
二人とも見たことない笑顔だった。

まさかとはおもったよ?
由佳姉さんは葛城先生と結婚するし。
隼人は姉さんのこと諦めたみたいだし。

なのに…なんでふたりがいっしょにいるの?
可笑しいよ。
「二人とも仲良さそうだな」
と後ろから小声でかいとが言った。

「そうだよ。二人は誰から見ても中のいい恋人見たいな存在にしか見られない」
悔しかった。
隼人を笑顔に出来るのが私じゃなくて。

くやしい隼人が見てるのが私じゃなくて姉さんだなんて。

辛いよ
あんな二人を見るのが
隼人に思ってもらえないのが。隼人に見てもらえないのが。

見てほしいよ。思ってほしいよそばにいてほしいよ