キーンコーン、カーンコーン。 授業の終わりを告げるチャイムと共に、みんな一斉に片付け始める。 「お~い。片付けだけは、早いなぁ」 苦笑いの先生をよそに、私たちも急いで帰る準備をした。 「よしっ!帰ろぜ、未央」 瞬司は、カバンを片手に、もう一方の手を差し出す。 「う、うん…」 う、うわあ。 よくよく考えたら、男の子と手を繋ぐなんて初めてかも。 ゆっくりと手を差し出すと、瞬司が強く握ってきた。