「ホント、やばいよねぇ。あいつが彼氏だったらマジ凄くね!?」

「だよねぇ〜。あ、でもユウキなら出来るんじゃね!?」

「んな事ないよぉ。サキの方が可愛ぃもぉん〜!」

グループの女の子、お決まりのお世辞。

聞き飽きたっつ−の!!

心にも思ってないくせにさぁっ!!!

ホント、くだらない。

私は、あまりのくだらなさに本に意識を集中させようとした。

「あっ、きたぁ。アリアケマサキぃっ!!」

「ヤバイ、超ヤバイんですけどぉ〜!!」

ドア近くで話してた女グループの声が

またさらに1オクターブ高くなった。

何が、ヤバイんだか。

私はその女達が向ける視線に目を移した。