私は、ドアを開けて
中等部の塔の中に入った。

ひしめき合う、クラスメート達。

顔を見た事もない先輩、後輩達。

この中に、彼は居るのかな。

目で彼を捜しながら
脚と体は教室へ向かう。

そんな私に道ゆく人は
気付かない。

いや、気付いても
何も話さない。

付いたあだ名は

「平凡女」