【慎也side】

　突然、咲月と俺はお似合いとか島田に言われるようになった。
　咲月はやだよな。
　嬉しいと思ってるのは俺だけか。

「次それ言ったら真面目にけるよ」
　咲月がすごくいやそうな顔をしてたから。
「咲月好きな人に嫌われちゃったね」
　咲月は俺のこと好きじゃねぇし。
　つーか、俺は咲月のことが嫌いなんて一言も言ってねぇし。
　俺は咲月を嫌いになるなんて、絶対にない。
　島田はそれからお似合いとか言わなくなった。

　嬉しいようで、悲しい。
　そんな気持ちだった。

　それからは今まで通り、普通に接するようになった。
　咲月に余計な気づかいをさせないように、俺は今まで通りに接するようにした。