「大樹、ありがとう。ごめんね。大樹に出会えて、本当によかった」

「俺も、咲月に会えてよかった」

 ……大樹。


「本当に、ありがとう。バイバイ」


 私は後ろを振り向かず、走った。



 慎也がいるところまで。


 体育館の裏には、慎也がいた。


 私は、慎也に抱きついた。