『弥生…弥生…』 誰かが呼んでいる… 足元には1本の道が、ずっと先まで続いている。 『弥生…』 声がする方へ、真っ直ぐ歩いていくと、先に光が見えた。 その時、 『弥生…』 今度は逆の方から名前を呼ばれた。 振り返ると圭介がいた。 『どこに行くんだよ、呼んでたのに無視して』 「ごめん、誰かに名前呼ばれたから、それで…」 また振り返ると、光の中に智治がいた。