ピピピ… 夢の終わりを告げる音が鳴る。 現実に戻りながらアラームを止め、ゆっくり起き上がった。 何だか頭が重い。 それにしても、あの『さみしい』って声は… 智治…アナタなの? 小箱を開けて写真を取り出し、その裏側を見る。 そこには智治の引っ越し先の住所が書いてあった。 火災事故以来、ずっと避けてた場所。 でも初めて『行ってみよう』と思った。