ボーイフレンド


約束した場所につくと、

壁にもたれかかって、ボンヤリと空をみつめている真哉がいた。

真哉が私に気がついた。

「よっ!」

「よ! どうしたの?」

「いやぁ……急に君に逢いたくなっちゃってさあ~……なんちゃって」

ふざけた姿の真哉にいつもどおりさを感じて、心配はすぐさま消え去った。

「帰っていい? こんなとこまで呼び出しといて、それかい!!」

「え~!? 嘘! 待ってください! ごめんなさい!」

真哉は必死だ。

ぎゅっと私の手を掴んだ。

その強さに驚いてびくっとなった。

「ちょっと…歩こう」