次の日の昼休み。

私は真哉の教室に来ていた。

教室の入口に立っていたクラスの女子に聞く。

「真哉、いる?」

呼びにいってくれて、真哉がこっちに向かってきた。

「何?」

「いや、ちょっとね。渡したいものがありまして」

そういうと、後ろに隠していた、チョコレートクッキーを渡した。

真哉は何で?というような驚いた表情をみせた。

「今日ってバレンタインデーなんでしょ? だから、手作りクッキー焼いてみた!」

真哉は照れたように笑っていた。

私もニッコリ笑ってその場を立ち去った。

「じゃあね」

「ありがと……」