ピリリリリリ……!



ピリリリリリ……!!






携帯を手に取り、受話ボタンを押すと相手を確認することなくそのまま耳にあてた。








「…………う゛……っ………うぐ……」
涙声で一生懸命言葉を探す。


『……な…永澤さんか!?』



声で分かった……



桜田だ。





心なしか若干胸を撫で下ろす。




「……さ……桜田さぁあああ゛ぁん…!!お願い…助けて!!」

一気に涙が溢れ出た。


『……お……落ち着いて…!!…い…今……工場の中……だよね…?』

「……うぐっ…」

携帯越しに永澤が頷いたのが分かった。



『………そしたら…』


『…ザザ……サザザザザー…』
突如、天井のスピーカーから聞き覚えのある音がし始めた……


その音は桜田にも届いたようで、即座に口を閉じた。




ピッ…
02:42…

ピッ……
02:41…