「あおむらさき、ちょっとそっち持ってくれ。」

「ふーみん…何で私なわけ?」

「なんでって、お前だって手伝いに来たんだろ?」

「そうじゃなくて…それってどう見ても男の仕事でしょうが!」

美咲先輩は小物タンスを持ち上げようとしている湯川先輩に怒鳴っていた。

「お前なら大丈夫だ。保証書作ろうか?」

「んなもん、保証しなくて良い!?」

そうやっていつもの痴話喧嘩にいつもの騒動もまるでいつもの儀式であるかの様に行われていた。

朝の11時頃から始まり、終わった頃には夕方5時頃になっていた。

色々と気を配る事が多かったせいか、終わってすぐ俺はリビングのソファにどっかりと腰をかけた。