「湯川は巨乳派だったのか、てっきりまな板派だと思ってた。」

「なんでそうなるんだよ。」

「いやぁ、だってなぁ…」

そう言って気姿月君はちらっとだけ違う方向を向くと、湯川君もその視線を追った。

その視線の先には…

「…何よ。」

いつも通り癖になっている腕組みで立ち尽くすみーちゃんがいた。

湯川君はみーちゃんから視線を外すと、呆れたと言わんばかりに目を瞑って額を手で叩いた。

「解ってないな、こいつのはまな板じゃなくて鉄板って言うんだぞ。怪力の上に鉄板、チョークされたら顎と後頭部が割れる。」

そう言いながら気姿月君に何故か必死になって訂正を申し出た。

意味不明な言い分に湯川君らしさを感じていた。

そして…

「それじゃぁ、あんたの言葉通り私の怪力と鉄板で顎と後頭部を割ってあげるけど？」

相変わらず腕組みのみーちゃんが歪んだ笑顔に青筋をたてていた。

「いや、俺そんなドＭじゃないから結構…。」