Cold Phantom [後編]

そして数分後…

「こんにちは、祥子ちゃん。」

「こんにちは。」

私はまた(やっぱり…か。)と思ってしまった。

私の前に現れたのは、長池先生だった。

「今日はどうしたの?頭が痛いとか?」

「ただの風邪です。と言っても結構な高温ですけど。」

「と言う事は、例の病気とは無関係そうだな。一応検査だけはしとこうか。」

そう言って長池先生は私を診察室まで招いた。

結果はやはりただの風邪らしかった。

「夏風邪はしぶといし時期が時期だから薬を飲んだら水は多めに摂取しとく事。」

先生はそう言って私に手を振った。
私は軽い挨拶をした後にそそくさと診察室を出た。

正直、私は長池先生が苦手だ。

嫌いではない、けど苦手だった。

容姿端麗で医者だから勿論頭脳明晰、そして落ち着いた大人の雰囲気を醸し出した長池先生はどう考えても「イケメン」の部類に入る人だ。

私でも格好良いと感じる。

でも、私は「中身」を見る人間だ。