「ごめんなさい。あたしも言いすぎたの。あなたと離れててあたしも辛かったわ・・・酷いこと言ってごめんなさい。嫌いにならないで・・・」



ジュリアが涙声で言うと、更に強く抱き締められた。



「嫌いになるわけないだろう!僕だって嫌われたらって不安で仕方なかった・・・ジュリア、愛してる。許してくれ・・・。」



ジュリアは何度も頷いた。




ケンカはあまりしたくないけど、最後にこんな幸せな思いが出来るなら悪くないかも・・・



ブライアンの腕の中で、そう思った。





ママは悔しがってると思うけど、あたしを悲しませた罰よ!




「フフッ」



こんな時に不謹慎だが笑ったジュリアに、ブライアンは首を傾げた。



「どうかした?」


「ん〜ん、何でもない。」



そう言って、ジュリアはブライアンの頬に可愛いキスをした。




でもブライアンは不満そう。



「何で頬なの?」


「ん〜・・・女はジッと待ってたほうが可愛いでしょ?」



ニヤリと笑ったジュリアにブライアンは苦笑した。




「やっぱり君には適わないや。」





そう言ってジュリアを離すとブライアンはゆっくり近づき



唇にキスを落とした。





人間との初めてのキス


ブライアンとの初めてのキス




それは魔法では作り出せない
二人だけの秘密の味だった──