「君のお母さんにも、いつか受け入れていただけるように、頑張るからね。」


「えぇ、ありがとう。ママもね、きっとあたしのためを思ってるんだと思うわ。でも」


「大丈夫、わかってる。君はご両親の大事な大事な一人娘だ。その娘を世界の違う人間に渡すのは、きっと不安なんだろう。」


「うん。でも、あたしはここで、あなたと一緒にいる方が幸せなの。それをママにわかってほしいわ。」


「あぁ、二人で頑張ろう。」


「ありがとう。愛してるわブライアン。」


「僕もだよ。ジュリア・・・愛してる。」




そして、二人がキスをしようと顔を寄せる。





その時───────





.・。*゚・.+。゚



ボンッ!と煙をたてて現れた人影に、二人は驚いた。



ブライアンは反射的に、ジュリアを抱え込む。




そして煙が消え去ると




「ママ・・・・・」


「えっ!?」




そこには、紫色の髪に厚化粧で派手なドレスのような衣裳を身にまとったジュリアの母、ドーラが腕を組んで立っていた。




「お前だね、うちの娘を誑(たぶら)かしたのは・・・・・」