―――ぱたん… 「わぁ~ この部屋って、夏樹の……っきゃ!?」 『夏樹の部屋なの?』 って聞こうとしたら、 私は壁と夏樹の間、つまり、壁に追いやられて、顔の両隣に夏樹の手がある状態。 「な、夏樹っ??」 「あの男…誰だよ」 ……………へ?? 「へ??」 つい、心の声をそのまま口に出して言ってしまった。 「昇降口の前でネクタイ結んでやってたヤツだよ」 し、昇降口で…ネクタイ? 私は一生懸命、1日を振り返る。