帰り道。俺もこいつもなにも言葉を発しなかった。

悠樹は色々聞きたい事がありそうな顔をしていた。

そうこうしているうちに、俺の家に着いた。

俺は今一人暮らしなので、ここには必要最低限の物しかない。
改めて質問された。

「さぁ、答えてくれ。どうしてあの時俺に転校する事を言ってくれなかったんだ!?」

普通に答えても良かったのだが、下田と言う存在が俺の心を歪ませる。

本心に、悪戯心が混ざった。