笑う夜の闇【短篇集2】

―道中気を付けてね

母の声は、まるで子供にかける言葉だ

無理もない…俺を産む時、見えないながら、確かに存在する俺を今と同じようにモニターで見ながら話かけていたんだろうから


別れを惜しむ家族と、それをただ聞いている俺に優しく医師が割り込み、いよいよ摘出が始まる

まるで水に流されるように、ドンブラコと何処かに吸い寄せられていく

口元から繋がれたであろう管を通り、ゆっくりと摘出されていく俺は、家族の声を聞きながら

自らの体から出た…