笑う夜の闇【短篇集2】

『おまけ…』



そして俺の鼓動は静かに止まった…


ピ――――――――――――ッ



―ご臨終です…




意識が遠のいていく最中、
引き換えに過去が順にフラッシュバックされて行く

全ての記憶の断片が終わりを迎えた時、薄れた意識が…

意識だけが暗闇に浮かぶ感覚を覚えた

遠くで何やら音がする

耳を澄ますと、家族の鳴き声が聞こえた

我に帰った俺は安堵する

―何て素晴らしい…

死の直後に、死の恐怖を和らげ、今こうして死して尚、家族の声が聞こえている

どうやらモニターには、この俺の今の姿が明確に映っているようだ

―あの人が…ビー玉みたいに…

妻が口にした表現…

―綺麗な魂になったね…

懐かしい記憶は今見て来たばかりで、鮮明に思い出せる

色々なガラス玉の中に、ミルキーというくすんだ白色の物があった

特に意味はないが、あんな感じならいいのにな