笑う夜の闇【短篇集2】


彼の言葉には耳を疑った…

沈黙が過ぎれば過ぎる程、いたたまれない気持ちが増して行き、顔すら見れなくなった

人生には幾つの分岐があるんだろうか?

ここがもしかしたら分岐点なのかも知れない

決断をしなければいけない時なのかも…

幾つ目の決断なのかはわからないけど、必ずそんな場面があるのだから

彼の部屋から右と左…どちらの足から出たのかなんて覚えていない

でももしかしたら、違う方の足から出た細やかな分岐もあるのだろう

でもそれは永久にわからない、正解なんてあったとしても、確かめる事なんて出来ない

この決断は間違い?
でもしかたないじゃないか

理由があって、きっかけがあって、今の私の心が結果を求めようとしてる

携帯のディスプレイ…
一番たくさんの発信と着信をした番号を表示させた

押せない発信ボタンが私の迷い

消せないディスプレイも私の迷い

もはや迷っている段階まで来てしまっている

違う道を歩こう…

親指は発信ボタンを押し、私は目を閉じた…