「……んっ」 頬にひんやりとした感触がして目を開けた。 「こたぁ?」 「伸也さん、起きました」 ここは……伸也さんの部屋。 「亜美」 申し訳なさそうな顔で、私の名前を呼ぶ伸也さん。 こんな風に呼ばれるなら、何度殴られたっていいかもしれない。 「悪かった」 「大丈夫。それより、猛は?」 「病院」 「そっか。喉渇いた」 「待ってろ」