アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女



何かに導かれるように、泣きながら車道へ飛び出した私。



クラクションが聞こえ、ブレーキの音、そして体に衝撃が走った。



あれ?



でも痛くない。




ゆっくりと顔を上げると、私の体は伸也さんに抱きしめられていた。



「死にたいのか?」



伸也さんの顔を見た瞬間、再び涙が溢れだす。



小さな子供のように泣きじゃくる私を、伸也さんは抱き締めてくれる。



「やっぱり俺の勝ちかよ!」



伸也さんはそう言って、みんなの方へ向かってガッツポーズ。



ギャラリーは大いに盛り上がる。