いつものように手を握りながら伸也さんへと話しかけていた。 「私だけ歳をとっているような気がする。伸也さんは変わらないね」 ピクッ 握り締めている伸也さんの手が動いた。 「伸也さん?」 ピクッ 「伸也さん!伸也さん!」 立ち上がり、伸也さんの顔を覗き込んだけど目は開いていない。 でも…確かに動いた。 伸也さんの枕元にあるボタンを押した。