伸也さんに恨みのあるそのグループが適任だと。 毎日繰り広げられる喧嘩に、みんな疲れ果てていた。 でも、伸也さんの強さは半端じゃなくて負ける気などしなかったって遼ちんが誇らしげに言っていた。 「だけどね…最強の伸也にも弱点はある」 「弱点?」 「あぁ。亜美ちゃんだ」 「私?」 「伸也は亜美ちゃんが傷つけられる事を何よりも恐れている」 「うん…」 「だから、昨日亜美ちゃんを帰したんだ」 「うん」 「それも、あいつらの計画のうちだったんだ」 遼ちんの顔つきが強張っていく。