病院に着くと、伸也さんは真っすぐエレベーターへと向かった。 廊下を歩きながら感じる心臓の音。 「ここからは一人で行け」 伸也さんが立ち止まった所には病室があった。 「伸也さん、は?」 「ここで待ってる」 「うん。じゃあ、行ってくる」 汗ばんだ手を伸ばし、ドアノブを回す。 ガチャ