「亜美、ゆっくりでいい。時間はたっぷりある」
「うん。でも、一気に言わないと言えなさそう」
そう言った私に、伸也さんは少し笑みを浮かべて頭を撫でてくれる。
「祐の家に行くのも、気が進まなかった。でも、甘えてばかりだったから、断れなくて……今日、祐と祐のお父さんが迎えに来た。それを見て私は祐には理解できないって思った。幸せな家族に劣等感を感じた。そしたら、もう心の中がグチャグチャで走り出してた」
「そうか」
「勝手なことばかり言ってごめんなさい」
「俺も勝手だ」
「伸也さんも?」
「あぁ。祐に言われた。亜美は俺といると傷つくから、諦めてくれと」
「えっ?」
伸也さんに、そんなこと言ってたんだ。


