アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女



私は春休みの間中、家の中にこもっていた。



何もする気になれなくて、伸也さんを思い出しては涙を流していた。



そして、再びカミソリを握った。



私の悲しみの数だけ傷は増える。



私の寂しさの数だけ赤い線は増える。



明日が入学式だというのに、私は制服すら買っていない。



高校に行く意味だって、今となってはわからないよ。



そうやってまた、涙が零れ落ちそうになったとき、携帯が鳴った。



「亜美、制服買いに行くよ」



「えっ?」



「買ってないよね?今日みんなで行くんだ。一緒に行こう」



「みんな?」



もしかして伸也さんも一緒?



「心配しなくても伸也さんはいないよ」



そうだよね。



私達は別れたんだから。



「わかった」



「迎えに行くから用意しておいて」