お婆さんはその襖を開いて
「私のお友達が来てくれたの」
と中に声をかけた。
「お邪魔してます」
と畳の部屋に向かって言ったけど返答はない。
お婆さんはニコニコしながら、キッチンに戻りお茶を入れている。
私は畳の部屋が気になって仕方けど、勝手に覗くわけにはいかないし。
「貴方のことなんて呼べばいいかしら?」
「亜美で。私はお婆さんの名前知らない」
「そうだったの。私は笹野 たまです」
「友達だから、たまさんって呼んでいい?」
「あら。嬉しいわね。お父さん聞いた?たまさんですって。お父さんも昔そう呼んでくれてたわね」
お父さん?


