アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女



「友達になろう。私、久鳥 麻菜(クトリ アサナ)」



「うん。新垣 亜美。宜しく」




久鳥 麻菜は黒髪のロングストレート。



目は細く、身長は私よりも少し大きい。



スカート丈は膝上でルーズソックスをはいていた。




他の2人も外見はすごく似ている。

特別可愛いわけでもなく、不細工なわけでもない。




「私は田端 直美(タバタ ナオミ)。直でいいよ」



「辻江 裕子(ツジエ ユウコ)。ユウコって呼ばれてる」



それぞれが簡単に自己紹介をしてくれて、次は私の番。



緊張してしまったせいで、少し声が擦れたけど


「亜美って呼んで」


そう言うと、


「じゃあ今日からお昼一緒に食べようね」



と、微笑んでくれた。



「うん!」



直は無愛想だが、麻菜ちゃんはすごく優しそう。



ユウコはしっかり者って感じ。



初めての友達に喜びを隠せずに、にやけていると


「一人で笑うな。気持ち悪い」


と隣の男が呟いた。



腹の立つ奴。



話しかけても挨拶すらしないくせに、嫌味は言うなんてサイテーだ。