アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女



そこへ一人の女の人がやってきた。



ヒールをカンカンと鳴らし、足早に歩く女の人は伸也さんの前で足を止める。



「シン、どういうこと?」




「お前、誰に聞いた?」




「そんなこと、どうだっていいでしょ?猛の次はこたぁ?一体何が起きてるの?それと亜美って女はどこにいるの?」



「はい。私です」




自分の名前を言われ、咄嗟に返事をしてしまった。




髪を綺麗に巻いて、赤いスーツを着た女の人は突然私の体を突き飛ばした。




「あんた、よくここにいれるわね?猛やこたぁがこんな目に合ったのはあんたのせいよ!わかってんの?」




「レイカ、やめろ」




伸也さんが、私の胸倉を掴みかけたレイカさんを止めた。




「なんで、シンはこの女庇うの?」



「俺の女だ」



「あんた達なんなの?みんなで、この女のために傷ついて。馬鹿じゃないの」



「お前には関係のないことだ」



伸也さんがそう冷たく言い放つと、レイカさんの視線は再び私へと向けられた。




「あんた仲間がこんな目に合ってるのに、責任感じなわけ?あんたが責任取りなさいよ!!」




「レイカ、送ってく。来い」




レイカさんは、伸也さんに無理やり連れられ帰って行った。