俺は塩田じゃない。 塩田はもうたぶんどこかへ行ってしまっている。 この勘違いを解かなければいけない。 今、ここから屋上へと行って 彼女の前にあらわれたら 勘違いを解くことはできる。 でも聞き耳を立てていたことを知られてしまう。 そんなことを知ったら彼女はショックであろう。 精神もか細い子だしな。 それに俺の人間的モラルも疑われちまう。 「またあとでwww」 わざとらしく塩田の声を真似てみた。 彼女の返事はきかない。 一刻もはやく、ここを離れなければいけなかった。