【完】TEARS−ティアーズ−



「どこ行けばいいかな?
乃亜ちゃんと南ちゃんが楽しめそうなとこにしてね」



俺に纏わり付く正宗に、



「知るかよ」



そう冷たく言い放つ。



「ええ!?
なんで? いつも考えてくれんじゃんっ」



焦る正宗を横目で睨み、



「お前『任せとけ』っつたよな?」



フッと口角を上げて笑うと、正宗はヒィィィって言葉ピッタリの表情をしていた。



「で、正宗? 今からどこ行くの?」



良いタイミングで、南が聞いてくる。

その一言に、今度は正宗の顔が引き攣った。


青白い顔に、引き攣った笑顔。

そんな気味の悪い顔のまま、首を傾げて。


ぶはっ(笑)
なんつー顔してんだよ。