【完】TEARS−ティアーズ−



「47番の方どうぞー」



そう看護師が声をかけ、診察室に入ってきたのは、



「あれ? 南さん?」

「こ、こんにちは」



乃亜ちゃんのお友達の南さんで。

乃亜ちゃんの事があってから、何度か一緒に遊びに行く仲になっている。



「どうしたんですか?」

「高峰さんが言ったんでしょう。体調が悪くなったらおいでって」

「あぁ、そういえば」



いつも遊んでくれる南さんに、お礼に病気した時は無料でみてあげますよ。そう言ったような気がする。



「もぉっ、忘れてたんだっ」

「あはは、すみません」



ぷぅっと頬を膨らませた南さんに笑ってしまう。


南さんは、乃亜ちゃんみたいな可愛らしい系ではなく、とても綺麗な人。

そんな人でも、頬を膨らませると可愛くなるから不思議で。



「で、今日は……」

「あれ? 高峰さん、体調悪くない?」

「え?」

「なんか体調悪そうに見えるよ」



驚いた。


まさか僕の体調に気付くなんて。

だけど医者の僕が体調を崩してるだなんて言えない。