【完】TEARS−ティアーズ−



「じゃ、じゃあ次は私だよね」



少し熱くなった頬を押さえながらレーンに向かう。

6本って微妙な倒れ方をしたピン。



「南さん、スペア狙って下さいっ!」



ボールが戻ってくるのを待つ私に、高峰さんが声をかける。


なんて簡単に言わないでよー。

出来るわけないじゃん!


ピンを睨み、グッと力を込めて、投げたボールは、



「えー、ヤだぁ」



……見事にガータ。



席に戻った私と入れ替わるように立ち上がった高峰さんが、



「南さんドンマイ」



って、私の頭をポンポンって軽く叩いた。


そんな事され慣れてない私は、またドキッとしちゃって。



「た、高峰さんがプレッシャーかけるからっ!」

「ああ、そうでしたか。すみません」

「いや、別にいいんだけどっ」

「はい」



優しい笑顔で私に笑いかける高峰さん。


な、なんか高峰さんといるとペースが狂っちゃう。


いつもより少しだけはやくなる胸に、戸惑ってしまう。

なんだろ、これ。