いつになく必死な乃亜を眺めていると、 俺の顔に貼った“アホ”ってスタンプ。 「おい、誰が“アホ”なんだよ?」 「え? ほら、私は“バカ”だよ♪」 って何、嬉しそうに言ってんだか。 「だって、あたしだけだったら寂しいもん」 「だからって、俺は“アホ”じゃねぇよ。 乃亜は“バカ”であってるけど」 「えー、郁君ひどーい!」 「だってこの間も補習だったじゃん」 「ううう……」 勝ち誇った顔の俺と、敗北した乃亜。 そんな些細なやり取りですら、楽しい。