「ううん! で、どこ行くの?」 パッと表情を切り替えたのもわかって。 なんか悪いことしたかな……そう思ったから。 「どこでもいいよ。 乃亜行きたいとこある?」 「え? いいの?」 頷いた俺に満面の笑みを浮かべて。 よかった。 これで、さっきの繋いでた手の事はチャラになったかな。 そんな風に思ったのに。 乃亜の行きたいところに来た瞬間、どこでもいいって言ってしまった俺自身に後悔した。