「え? ちょっと待ってよ。 郁と、乃亜ちゃん?」 そう俺と乃亜を交互に指差し。 口をポカーンと開けて。 「嘘でしょ? いつからぁ?」 って、コイツは声がデカイんだよっ。 「えっと、その……」 ほら、また乃亜が困ってる。 「正宗!」 「え? あ、はいっ!」 「お前うるせぇよ」 そう言うと、俺は乃亜の手を引いて歩き出した。